花屋の作業台で立ち仕事をする人の足元。黒い靴と深緑のエプロン、自然光が差し込む店内のイメージ

立ち仕事で足が疲れるのはなぜ?動かない疲労と解決策

仕事が終わるころには、足がだるくて、まず座りたい。
でも、歩数を見てみると、今日はそれほど歩いていない。

実は、足の疲れは歩いた量だけでは決まりません。
その場に立ち続けることも、足には負担になるのです。

「立っているだけ」でも、身体は働いている

レジに立つ。お客様の髪を切る。調理台の前で料理をする。

手元の作業に集中している間も、脚や背中の筋肉は身体を支えています。動き回っていなくても、筋肉が休んでいるわけではありません。

しかも、立ち仕事では同じ姿勢が続きがちです。身体を支える負担に、脚を十分に動かせないことも重なります。

では、立ち続けた足には、実際にどんな変化が起きるのでしょうか。

立ち仕事の足で起きていること。「動かない疲労」とは

同じ4.5時間でも、立つか、歩くかで脚の変化が違った。

60人を対象に、座って休む時間を挟みながら、合計4.5時間立つ条件と歩く条件を調べた研究があります。

立つ条件では、膝から足首にかけてのむくみと筋疲労が確認されました。一方、歩く条件では、同じ変化は確認されませんでした。[1]

「歩くほうが疲れそう」と思いますよね。もちろん歩き続ければ疲れますが、この実験では、動きの少ない立ち方のほうに、むくみや筋疲労が現れたのです。

この違いを考えるうえで、知っておきたいのが、ふくらはぎのポンプ作用です。

ふくらはぎは、歩くときに縮んだり緩んだりしながら、脚の血液を心臓へ戻すのを助けています。じっと立っていると、歩くときのようにその動きを繰り返す機会が少なくなります。[2]

身体を支えるために筋肉を使うことと、血液を戻すために脚を動かすことは、同じではないのです。

さらに、別の研究では、少し意外な結果も出ています。

26人が休憩を含む5時間の立ち作業を行ったところ、終了後に30分休むと、本人が感じる疲れは落ち着きました。ところが、電気刺激に対する筋肉の反応を調べると、30分休んだあとも、筋肉の疲労は回復しきっていませんでした。[3]

「座って楽になった」という感覚と、筋肉の回復には、ずれが出ることもあるのですね。

だからこそ、仕事が終わってから休むことに加えて、仕事中の足の使い方にも目を向けたいところです。

履き物を工夫する

立ちっぱなしで、動かす機会が少なくなっている足。その疲れを少しでも軽減する方法の一つが、ふくらはぎのポンプ作用を働かせることです。

具体的には、仕事の合間に少し歩いたり、足首を動かしたりすることです。

もう一つ、日常に取り入れられる工夫として、履き物を見直す方法もあります。

そのメリットは、特別な運動の時間をつくらなくても、普段の立つ・歩く時間に、足への負担を減らすための工夫を取り入れられること。

履き替えができる職場なら、リカバリーサンダルも選択肢になると思います。

リカバリーサンダルには、柔らかさを重視したものだけでなく、歩くときの足裏の動きを促すことを目指して、ソールの形を工夫したものもあります。

「立っている間のクッション性」に加えて、「仕事の合間に歩くとき、足をどう使えるか」にも目を向けて選んでみる。

休憩室へ向かうとき、持ち場を離れるとき。仕事中にある短い移動も、足を動かす機会です。そうした場面まで考えると、毎日履く一足の選び方も変わってくるのではないでしょうか。

ちなみに、ALINEAリカバリーサンダルも、ふくらはぎのポンプ作用に着目して設計したサンダルです。仕事中の履き替えを考えている方は、よかったら見てみてください。

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帰ってからできるリカバリー方法

仕事中の足元を工夫したら、帰宅後は身体を支える負担を減らし、脚を休める時間を取りましょう。

特別な道具がなくても、取り入れられる方法があります。

入浴する

いつもはシャワーだけ、という方も、湯船に浸かってひと息ついてみませんか。

入浴とシャワーを比較した研究では、湯船に浸かった期間のほうが、本人が感じる疲労やストレスの評価が良かったと報告されています。[4]

熱さや長湯を我慢する必要はありません。心地よい温度で温まり、仕事中に張っていた気持ちも緩める時間にしてみてください。

横になって、足を少し高くする

立っている間は、足が身体の下にある状態が続きます。足がむくんで重だるいときは、横になり、クッションなどで足を少し高くして休む方法があります。[5]

寝る前に仰向けになり、ふくらはぎから足首の下へクッションや畳んだ布団を入れてみましょう。

無理に高くせず、楽に休める高さで。一晩中その姿勢を保とうとせず、まずは寝る前のひと休みに取り入れてみてください。

足首をゆっくり動かす

横になったまま、つま先を自分のほうへ向けたり、遠くへ伸ばしたり。

体重を脚にかけずに、ふくらはぎのポンプの動きを促す方法です。痛みのない範囲で、ゆっくり何度か繰り返してみましょう。[2]

立ち仕事の疲れには、動き続けた疲れだけでなく、動かずに支え続けた疲れもあります。

仕事中は履き物を工夫し、脚を動かす機会をつくる。帰宅後は、温まる、足を上げる、軽く動かす。

今日は湯船に浸かろう。寝る前に足を上げて休もう。
まずは、今夜できそうなことを一つ選んでみてください。

参考文献・資料

[1]Wall R, et al.(2020).
Physiological changes during prolonged standing and walking considering age, gender and standing work experience.
60人を対象に、休憩を挟む計4.5時間の立位・歩行で、脚のむくみと筋疲労を比較。抄録を参照。

[2]Kent Community Health NHS Foundation Trust.
Leg ulcers and exercises
ふくらはぎの筋ポンプの働きと、足首を動かす運動について参照。

[3]Garcia MG, et al.(2015).
Long-Term Muscle Fatigue After Standing Work.
26人を対象に、休憩を含む5時間の立ち作業後の筋疲労と、本人の疲労感を調査。抄録を参照。

[4]Goto Y, et al.(2018).
Physical and Mental Effects of Bathing: A Randomized Intervention Study.
38人を対象に、入浴とシャワーを各2週間比較。日々の自己評価による疲労感・ストレスの結果を参照。立ち仕事後の脚の筋疲労を測定したものではありません。

[5]NHS.
Swollen ankles, feet and legs (oedema)
むくみの原因と、足を上げて休むなどの日常の対処について参照。

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